南米パタゴニアでヒッチハイクをやってみた。乗せてもらうまで何分かかるのか?

      2017/09/21

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こんにちは、ヒッチハイクに関して話しだすと自然と長話になってしまうKouです。

今回は南米大陸南部のパタゴニアでヒッチハイクにチャレンジした時のことを書いてみたいと思います。

 

僕はその時4チャレンジの第一弾として1,000kmを歩き終えた後で、帰りの飛行機が出るブエノスアイレスまで長距離バスで戻るところ。

ただアルゼンチンの長距離バス代が思った以上に高かった(ヘタすると飛行機より高い!)のと、このまま決まったバスに乗って帰るのも面白くないなということで、途中からヒッチハイクをしてみることにしました。

 

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まずは状況から

 

場所

スタート地点はアルゼンチンのエル・チャルテン。世界的に有名なフィッツ・ロイという山の麓にある小さな町。

この町と外界とを繋ぐ唯一の道でヒッチハイクをやってみました。

 

行き先

約1,400km北にあるサン・カルロス・デ・バリローチェの町を目標とします。

順調にいけば2日ぐらいかな?

 

予想

僕が南米最南端の町を目標に1,000km歩いている時は、毎日何人もの人が「バモス!(一緒に乗ってけよ!)」と声をかけてくれました。

その時はもちろん全部丁重にお断りさせてもらっていたわけですが、乗せてほしいと言ってもいないのに向こうから声をかけてくれるくらいなので、「乗せて!」とやっていれば結構簡単に乗せてくれそうです。

 

せっかくなんで読んでくれているあなたも予想してみて下さい。

パタゴニアでヒッチハイクした場合、スタートから何分で乗せてもらえるのか?

 

  1.  5分未満
  2.  30分未満
  3.  1時間未満
  4.  3時間未満
  5.  3時間以上
  6.  乗せてもらえない

国内外で500回を超えるヒッチハイクをしてきた僕ですが、南米では初めて。

果たしてその結果は……

 

ヒッチハイク開始

 

12時頃スタート

宿のチェックアウトを済ませ、ATMでキャッシュを下ろそうと銀行へ行ったら何故か金額にリミットが掛かっていて必要な額が下ろせない。口座にはまだあるはずだし何でだろうといろいろ確認してるうちに時間が経ってしまい、結局終わったのはお昼頃。

町外れまで歩いていくと既に2組がヒッチしていたのでそのさらに奥、少し離れた道の脇で車を待つことにしました。

 

ライバルたち

ヒッチハイカーにとってのライバルはもちろん同じヒッチハイカー。

そして今回先に来ていた2組はカップルと3人組の男たち。

人数が増えるほど乗せる方も警戒するし、物理的に乗れるスペースの問題も出てくるのでその点は僕が一番有利。

 

さらに2組

30分ほど経過。その間にまた2組やってきてこれで5組。
昨日も1組見かけはしたけど、今日はやたらとヒッチハイカーが多いようだ。

ただしみんな2人以上。
1人でやっているのは僕だけ(この時点では)なのでアドバンテージは消えていないはず。

 

成功者

ここエル・チャルテンに通じている道は、町の少し先で湖に達してそこで行き止まり。どこかに抜けられる道ではないので、エル・チャルテンにはエル・チャルテンに用のある人しか来ないことになる。

そのため交通量が少なくみんな苦戦しているようだったが、15時頃ついに先頭の1組が乗せてもらえたようで、次こそは自分の番だと一瞬期待が膨らんだものの、やはり通る車の絶対量が少なく意気込みだけが空回り。

 

太マジック

17時過ぎ、通りがかった年配の男性が「サインボード持ってやった方が良いよ」とアドバイスをくれた。

もちろん無いより有った方が良いのは百も承知。

パタゴニアはヒッチが簡単。そう思って舐めていたことを反省し、ここは素直に町に戻って太いマジックを購入。

その店で分けてもらった段ボールに行き先を書いて改めてチャレンジする。

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……が、現実は非情である。

相変わらず車は一台も止まりさえしない。

 

夕暮れ

20時半、昼の長いパタゴニアでもさすがに陽が傾いてきた。

一日太陽光線にやられた肌に西日が追い打ちをかけてきて痛いので今日はここまで。

明日早朝からもう一度やってみよう。

 

野宿

夜はバスターミナル内で過ごそうかと思ってたんだけど、ここは22時台に建物自体が閉まるらしく残念ながら退出。

雨に備えて屋根は確保したかったので、いったん公園で時間を潰したあと再びバスターミナルに戻って建物裏にある大屋根の下で眠る。

 

2日目

6時半からヒッチ開始。今日は僕が一番乗りだった。

1~2時間も経つと後からまた何組もヒッチハイカーがやってきたが、なんとその中の2人、ソロの女とソロの男が僕のすぐ前とすぐ後ろでヒッチをやり始めた。

ヒッチハイク時のポジション取りのマナーとして、先にいる人に近付き過ぎるのは非常識だと思うし、特にすぐ手前に立つのは完全にアウト。

少なくとも100mは離れてもらわないとお互い乗せてもらいにくい。

それなのに20mぐらいの間隔で2人に挟まれてしまった僕は、とてもやりにくい状況になってしまった。

正直これはヤバい。

 

移動

どうしようかと思っている間に僕らよりもかなり手前、つまり町の出入口のところでヒッチをしていたカップルが赤い車に乗せてもらうのを目撃。

出入口は邪魔になるだろうからとあえて橋を越えた先に陣取ったのが裏目に出たかも

2人に挟まれた今の場所では乗せてもらえるものも乗せてもらえなくなるので、さっそくカップルがいた場所へ移動すべく、荷物を背負って歩きだした。

 

すると、

なんと手前にいる女も、さらに後ろにいる男も、同じようにさっきカップルがいた方向に歩きだした…

 

そんな馬鹿な。

なんとか一番前は確保したものの、またしてもすぐ後ろに2組がくっつく状態に。

そして車も相変わらず止まらない。

 

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昼過ぎ

遮る物の無い太陽光線の中で一人立ちつくし、たまにやってくる車に微かな期待をしてはスルーされることの繰り返し。

気付くとすぐそばでヒッチしていた女が居なくなっていた。
どうやら諦めたようだ。

内心少しホッとする。

おかげで隣との間隔が少し開いた。

 

リミット

諦めの悪い僕でも時間が無限にあるわけではない。
帰国の日程を考えるとリミットが徐々に近付いている。

なのでもしこのまま乗せてもらえなければ、今日の待ち時間が10時間となる16時半で撤収して遅い昼食でも食べ、その後バスに乗ろうかと考えていた。

 

そして撤収まで残り1時間余りとなった15時過ぎ。

幸運は突然に舞い込んだ。

 

止まってくれたのは年配の夫婦で、昨日から僕を見かけて乗せてあげようかと話していたらしい。

もちろん目的地までたどり着くにはさらに何台もの車を乗り継いで行かなければならないんだけど、まずは一歩進めるということが本当に嬉しい。

見知らぬ人の親切、心底ありがたいです。

とりあえず約100km先のRuta40(ルート40)との合流地点まで乗せてもらうことになり、荷物をまとめて後部座席へと乗り込んだ。

ここに南米ヒッチハイク初成功!

 

結果

ヒッチしていた時間としては初日が約8時間強、2日目が約9時間弱で計約17時間。

ということで結果は「E」の「3時間以上」。正確には、

「パタゴニアでヒッチハイクをしたら、スタートから約17時間で乗せてもらえた!」

 

これは僕のヒッチ歴の中でも断トツのワースト記録です。

最初は1~2時間くらいあれば乗せてもらえるかと思ってたんですが、この町はそもそも出入りの車が少ないのと、その中でも遠くまで行く車はさらに少ないのでヒッチにはかなり厳しい場所でした。

それと、実は乗せてもらった後がまた大変だったんだけど……その話はまた次回にでも。

 

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