【北海道一周ヒッチ3】閉じ込められた男の子

      2017/06/25

野宿をしていると朝は自然と早い時間帯に目が覚める。

手早く寝袋をしまってトイレに行き、ついでに歯磨きも済ませる。

スケッチブックに次の目的地を書く前に、少しここの様子を見て回ることにした。

 

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海老名SA

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ここはかなり大きなサービスエリアだけあって、普通のレストランや土産物屋以外にも、床屋やフットマッサージ、フジTVのアンテナショップなど様々な店が出店している。

その中にTV番組でチャンピオンになったとかいう上海の達人の肉饅を売っている店というのがあったので、朝食代わりにそれを1コだけ購入。

長丁場に備えて旅費を節約中の俺でも買いやすいくらいの価格だっただけに、サイズとしてはかなり小さな肉饅だったが、割としっかり肉汁も包み込まれていて味の方は悪くない。

 

今日は難関の東京越え。
高速道路を移動してまずは青森まで行こうとしている俺にとって、東京は最大の関門だ。

なぜなら首都高周辺は複雑に道路が入り組んでおり、これまでのように「みんな進む方向が同じ」という状況ではなくなるから。

そしてもう1つ。
かなりの高確率でみんな下、つまり東京近郊に降りていってしまうっていうのも問題だ。

これまでは基本的には乗せてくれたら誰でもOKだったのに、ここ海老名から東北方面に進むためには「東京近辺で降りず」に、数ある高速道路の中から「東北自動車道に向かう車」を探し出す必要があるということになる。

これはかなり難易度が高い。

 

おじさんとカレーライス

それでもこれだけ大きなSAだし誰か乗せてくれる人はいるだろうと、「東北自動車道」と書いたスケッチブックを前に置いて待っていたが、なかなか声がかからない。

みんな珍しそうに覗きはするがそのまま通り過ぎてしまう。

そんな中で声をかけてくれたおじさんがいた。

「埼玉で降りるので(俺の目指す方向の)東北道へは連れて行けないけど頑張れよ」と言って、昨日からロクに食べていなかった俺に大盛りカレーを奢ってくれた。

食べている間にわざわざサービスカウンターから東北の地図まで持ってきてくれたおじさん。
人の優しさを改めて実感した。

 

方針変更

午後、たまに話しかけてくれる人はあるものの、乗せてくれる人はまだ現れない。

このままでは最悪ここでもう一泊もありうると判断した俺は、方針を変更して“待ち”から“攻め”に出ることにした。

荷物やスケッチブックはそのまま目立つところに置いておき、広い駐車場を歩き回って東北ナンバーの車を探す。

直接交渉するためだ。

車は何百台も止まっているがそのほとんどが東京近郊のナンバーで、東北方面の車はごく僅か。

このSAは施設が充実している分だけ滞在時間が長く、たまに東北からの車を見つけても無人のことが多い。

目当ての車を探し駐車場をぐるぐると徘徊する様子は「端からみれば完全に不審者だよなぁ」と思いながらも歩いていると、一台の車の脇を通るとき中からペチペチと音がした。

なんだろうと覗き見ると、幼稚園に入るか入らないかぐらいの男の子が内側から車の窓を叩いている。

残暑厳しい9月半ばの日中、気温はかなり高い。
密閉された車内はさらに高いだろう。

男の子の顔は汗と涙でぐしゃぐしゃだった。

 

【北海道一周ヒッチ04】蜘蛛の巣のような首都高を越え、やっと東北道へ

 

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