【対馬】国境の島で郷土料理食べて観光してきたんでおススメ共有します!
2018/01/25
九州の福岡と朝鮮半島との間に位置する2つの島。「対馬」と「壱岐」。
魏志倭人伝の邪馬台国へのルートにも出てくるこれらの島にずっと興味はあったんですが、昨年やっと行くことが出来ました。
海の幸が豊富だったり、古い歴史のある島だったりっていうのは知ってたけれど、実際どの程度見どころがあるのか…。
なんて思いつつ行ってみたらこれが思いのほか楽しめたので、今後行く人のために旅の様子とおすすめスポット情報をまとめてみました!
初日は福岡まで格安新幹線で
僕が行ったのは秋頃。対馬と壱岐をしっかりと味わうため、両島で計5泊する計画を立てました。
どちらか一島だけに絞るなら2泊3日でも可能だと思います。
大阪から福岡までは高速バスっていう手段もあったけれど、新幹線の割安プランを見つけたのでそちらを使うことに。
それがひかりとこだま限定の「トク得!ひかりこだま」というプラン。
これを使えば新大阪博多間を片道7500円で乗ることができます。
大阪出発
JR新大阪駅構内に全国各地の駅弁が買える店舗があります。
そこで僕はちょっと迷った末に明石名物のタコを使った「ひっぱりだこ飯」を購入。
昼前の博多行きに乗り込みました。
景色を見たりスマホ弄ったりちょっとダラダラしてるといつの間にか昼過ぎ。
「そろそろ飯でも…」と、さっき買った弁当の蓋を開けると中からは大きなタコの足が…!
思っていたよりも全然デカい!
しっかりご飯にも味が染みていて旨かったです。
博多到着
こだまなので駅での停車時間がけっこうあり、約4時間かけてJR博多に到着。
ただ高速バスと違って座席にゆとりがあるので疲れはさほど感じません。
予約しておいたホテルで少し休んでから晩ご飯を食べる店を探しに出かけます。
すると中洲で良い感じの大衆酒場「酒一番」を発見。
定食と書かれた赤提灯が良い味出してます。
中に入ってみると素朴な雰囲気で店のスタッフが全員おばちゃん。
いいねぇ~。こういう店、好きなんです。
玉子焼き290円、自家製コロッケ340円、豚肉生姜炒め420円、もつとじ520円など中洲としてはかなり安めの値段設定なのもいい!
僕は鍋を頼んでビールを頂きました。
2日目、フェリーで対馬へ渡る
翌朝、10:00発のフェリーに乗るため博多埠頭の第二ターミナルへ。
旅のルートとしては九州からより遠い対馬の方に先に渡って2泊、その後壱岐で3泊して帰る予定です。
乗るのはフェリー「きずな」。対馬までの料金は大人一名3,660円(2等船室)。
10時に博多を出発、壱岐を経由して対馬の厳原まで5時間弱の船旅です。
港から離れるとスマホの電波も届かなくなるんですが、雑魚寝の2等船室でゴロゴロしていたらそのうち着きました。
14:45、対馬の南部にある厳原港に到着。
フェリーターミナル内。
最近の対馬は韓国人旅行者が倍増し、逆に日本人旅行者が減ってきています。
その結果韓国資本に買収されてしまった店で島の人が働くケースが増えてきたりと各方面にも影響が出ているようなので、日本のみんなももっと対馬に来てあげて!いやマジで。
予約していたニコニコレンタカーのスタッフさんが迎えに来てくれていたので、その車で20分ほど走ってニコレンの対馬空港店まで。
一番安いKクラス(軽自動車)の車を借りたんですが、ニコニコレンタカーに関してはこちらの記事をどうぞ。
ニコニコレンタカーの評判が気になる?全国各地で借りたので実態をレビューします
対馬は面積約700km2と日本列島の全ての島の中で第10位。
本州・北海道・九州・四国の主要4島と択捉・国後の北方領土を除くと、沖縄本島、佐渡島、奄美大島に次ぐ4位。かなり大きな島です。
南の玄関口である厳原港からほぼ北端にある比田勝港まで行こうとすれば、車でも片道2時間かかるサイズ。
一応バスもあるけどそれだと片道2時間半。しかも1日4便のみらしい…。
通常のバス料金だと厳原・比田勝の間は片道3,000円もしますが、「一日乗車券」というのを買っておけば乗り放題で1,000円!
バス移動を考えている人は100%これ使いましょう!
とりあえず車も借りれたし何か食べようってことで調べた結果、空港から車で5分くらいのところにある「対馬ふるさと伝承館」で郷土料理の対州そばが頂けるということで向かいました。
ここは3日前までに予約すればそば打ち体験も出来たりします。
せっかく来たんだから旅先ではやっぱ郷土料理ですよねー。
ところが!
営業時間を見落としていました…
ふるさと伝承館で食事ができる時間(飲食は11:00~15:00、火曜定休)を既に過ぎてしまっていたので、あわてて調べ直し。
すぐ近くの温泉施設にレストランが併設されていたのでそっちに移動します。
結局遅い昼食は「湯多里(ゆったり)ランドつしま」内にあるレストランCOCORO(営業時間11:00~21:00、定休日:火曜)で食べることに。
ここは残念ながら対州そばは無いんですが、その代わりに「ろくべえ」(写真右)がありました。
ミニ天丼とのセットで頂きます。
ろくべえも対馬の郷土料理の1つで、地鶏やシイタケ、魚介などで出汁を取ったスープにさつまいものでんぷんを原材料とする押し出し麺を入れたもの。
押し出し麺っていうのはトロコテンみたいに押し出して作る麺です。
黒っぽくて短いのが特徴で、僕も以前ヒッチハイクで日本全県回ったことがあるんで結構いろいろ食べてる方だと思うんですが、こういう麺は初めて食べました。
金田城跡
続いて金田城跡に向かいます。
金田城(かねだじょう)は「かなたのき」とも呼ばれ、あの日本書紀にも記されている古代の山城です。
対馬にそんな古い城があったなんて知ってました!?
築城されたのは今から1350年前の西暦667年。
教科書でも習う日本史上最古の大海戦・白村江の戦いに敗れた4年後で、唐・新羅の連合軍から日本の国土を護るために築かれたそうです。
この記事を書くために「白村江の戦い」をちょっと調べてみたんですが、今みたいに船旅が着いて当たり前じゃないあの時代に、日本から朝鮮半島まで約1,000隻、4万人近い人員を送り込めたことが驚きです。
とても古い城なので石垣などの遺構が残るだけでしたが、近年「二ノ城戸」が復元公開されています。
この登山道入口まではかなり細い山道ながら車で登れますが、ここからは徒歩。
時刻はこの時点で17時半。
サクッと登ってみようと思ったんだけど、案内板を見ると上まで行くのに50分と書いてあるのでスパッと諦めました。
ここはまた次回来た時にでも。
もと来た細い道を戻り、夕日を観るために島の西側へ向かいます。
対馬のこの時期の日没は18時頃……間に合うか!?
ギリギリ、本当にギリ間に合いました。
車を止め、沈む夕日を見送り、その後しばらく真っ赤に染まった東シナ海を眺める……青春だなぁ。
そろそろ晩ご飯、てことで次にやってきたのが対馬唯一の回転寿司、ダイケー(営業時間11:00~21:00、年中無休)。
ここはアナゴの養殖をやっている会社が出した店で、取扱量は日本一らしいです。
一皿の値段は安めで種類も多く、なかなか良い感じ。
店内には寿司として出されているたくさんの魚の絵が名前付きで飾られているので、「へー、この魚ってこんなルックスなの!?」なんていう面白味もあります。
対馬西山寺
食事の後はこの日の宿の「宿坊・対馬西山寺」へ。
ここは由緒あるお寺の中に泊まれる上に、部屋や食堂など設備はしっかり綺麗!
かなり満足度が高かったんで、別記事を書いて紹介しています。
【島の宿坊】対馬で宿泊するなら西山寺がおすすめ。かなりイイです!
3日目、対馬見どころ巡り
翌日はお寺で朝食を頂いた後、昼前からレンタカーで動きます。
まず行ったのは対馬を上下2つに分ける運河「万関瀬戸」とそこに架かる橋「万関橋」。
今日はここから北にある上島の見どころを巡る予定です。
万関瀬戸・万関橋
この両岸はもともと繋がっていたんですが、1900年に航路短縮のため海軍によって削岩されました。
幅は約25m、長さは約500mです。
赤が鮮やかな万関橋。
2つに分けられた上島と下島を繋いでいます。
とにかく風が強かった!
和多都美神社
続いてやって来たのは和多都美(わだつみ)神社。
海中から本殿へと連なる鳥居がとても印象的な、延喜式にも記された歴史ある神社です。
これ、インスタ映えするやつだ。
敷地内に土俵があります。
相撲はもともと神事なので、年に一度の村の相撲大会みたいなものがここで開催されたりするのかもしれません。
社殿の裏には遊歩道があって、そこを数分歩くとこの神社の祭神の一人である豊玉姫の墳墓と伝わるしめ縄で祀られた岩へとたどり着きます。
烏帽子岳
烏帽子岳の山頂は車で来れる絶好のビューポイント!
…のはずだったんですが、台風接近中で天気が良くない……残念。
晴れてたらきっと気持ち良いんだろうなーと思います。
姫神山砲台跡
対馬の絶景と言って名前が挙がるのがこの姫神山砲台跡。
最寄りの駐車場から片道40分ほど歩く必要があるけれど、保存状態が良く重厚感ある砲台跡や兵舎、そしてそこからの眺望は必見!!……らしいです。
忘れてて行きそびれたんですけどね! くっそ!
かって配置されていたのは口径28cmの榴弾砲が6門で射程距離は7.9km。
対馬には他にも豊砲台跡、上見坂堡塁跡、そして金田城跡にある城山砲台跡、その他たくさんの砲台跡などがあります。
目保呂ダム馬事公園
ここは古来からの日本在来馬の1種、対州馬と触れ合える希少な場所。
体重70kg以下の人であれば、なんと格安で乗馬トレッキングも出来ます。
【日本在来の希少種】対州馬に乗れる目保呂ダム馬事公園へ行ってみた!
しばらくまた車を走らせ…
対馬野生動物保護センター
向かったのは対馬野生動物保護センター(開館時間10:00~16:30、月曜休館)。
ここでは国の天然記念物、ツシマヤマネコを見ることができます。
カメラ目線で写ってるのはオスの福馬くん。
餌やりも公開していて、毎日12時と15時に肉を食べるところが、火曜・木曜・日曜の10時半にはマウスを食べるところ(!!)が見られます。
とにかく大きな島なんで、移動に時間のかかること!
特に山間部は道が曲がりくねっているので、見た目の距離よりもさらに時間がかかります。
運転手一人で行くと正直なところ結構キツいですね。
異国の見える丘展望台
ここからは晴れていれば対岸約50kmにある韓国が見えます。
…晴れていれば。
この日は風が恐ろしく強かった。
比田勝港国際ターミナル
17時半。今度は北の玄関口、韓国釜山への国際線フェリーが出ている比田勝港(ひたかつこう)にやって来ました。
この辺りは特にハングルで書かれた看板が目に付きます。
ここまで運転してきて結構疲れたので休憩がてら早めの夕食でも…
それも出来れば対馬っぽいものが食べたいなと思ったんですが、この辺は南の厳原(いづはら)に比べると店自体も少ない印象で、この時間帯は開いてる店がほとんど見当たらず。
うーん、辛い。
仕方なくまた2時間走って…走って…厳原まで戻りました。
厳原町の飲み屋街
レンタカーを寺の駐車場に置いて厳原の町の飲食店街へ。
徒歩にして5~10分。国道382号の周辺に店が集まっています。
以前はそうでもなかったようですが現在は……韓国人観光客を呼び込むためなのか、ハングルで書いた紙を外に貼っている店がかなり多い。
だいぶお腹も空いたので、何か旨いもんが食べたい!とウロウロしていたら、ある店から出てきた一人のおばちゃんと目が合いました。
「兄ちゃんどないしたん?食べるとこ探してはるの?」みたいな感じで、いやもちろん大阪弁じゃないんですけど、「この店ホンマ楽しいから、今ちょうど私ら出るから席空くしな」的なノリで勧められ、入ることになったのが…
居酒屋かもめ(月曜定休)。
海の幸系のものはこの時イカ刺ししかなかったけれど、大将と奥さん、それに常連さんのキャラが素晴らしい!
みんなめちゃ優しくて、アウェー感一切なしの楽しい時間を過ごさせてもらいました。
カウンターに座って、シャイな人も最初だけ頑張ってちょっと自分から何か話せば、周りの人も「この人は別に話しかけられたくないってタイプではないねんな」と理解してくれて、ちょくちょく話しかけてきてくれるようになります。
島に来たら島の人らと飲んで話すのが一番楽しいよ!!
4日目、台風一過
台風は夜のうちに接近し、朝方には強い風雨が窓を揺らしていたものの、昼前には通り過ぎて青空が垣間見えるようになりました。
でも当然ながら午前中のフェリーは欠航。
対馬から壱岐へのフェリーは通常一日二便。
深夜発と午前発の二便なので、午前の便に乗れなければその日はもう諦めることになります。
ただし対馬から福岡へ真っすぐ帰るのなら午後便あり。
壱岐へ渡ることができなくなったので、各所に連絡して対馬滞在を一泊延ばし、壱岐滞在を減らすよう手配しました。
よーし、じゃあ今日は初日に食べ損なった「対州そば」を食べよう!といくつかの店に電話したんですが、台風の影響かどこも休み。
本当どこもかしこも休みでね……断念しました。
仕方が無いので近所にある「ティアラ」って島イチっぽいショッピングセンターに行ってみたけど、ここもあらかた休み。
飲食店でやっていたのはモスバーガーとパン屋だけ。
ここまで来てモス食べてもしょうがないんで、パン屋さんとこの手作りサンドイッチなんかを買いました。
ちなみにこのティアラは無料wifiスポットらしいです。
で、ついでにセンター2階の土産物売り場をちょっと覗き見。
あごだしは分かるよ。うん。
でもキリン、カピバラ、ペンギンて何ですか??
家庭用ラーメン??
それからまた車に乗って、この日は下島の方へ。
昼時も結構ウロウロしたんですが、空いてる店は皆無でした。
豆酘崎
この写真は確か島の南西部、豆酘崎(つつざき)だったと思うんだけど、近くの海の色がすごくないです?
ハッキリと2色に分かれてました!まるで南国!
ここには灯台もあって周囲は遊歩道になってます。
下島をドライブして、少し早めに帰って来ました。
車を寺に止め、再び昨日の飲み屋街へ向かいます。
途中で川沿いのコンビニに入ると台風の影響で食べ物類がほとんど品切れ。
これも離島では珍しくない光景です。
カップ麺はかろうじていくつか残っていたものの、パンやおにぎり、弁当類は一切無し。
飲食店街も閉まってる店が多いのかと心配したけど、こちらはほとんどの店が開いていました。
再び飲み屋街
どうせなら昨日とは違ったところに…と入った橋の近くの店で「とんちゃん」をオーダー。
普通とんちゃんと言えば牛や豚の内臓を使ったホルモン焼きなんですが、ここ対馬のとんちゃんは肩ロースなどの普通の豚肉を使うのが特徴です。
「対馬とんちゃん」は醤油、味噌などをベースにした甘辛の焼肉ダレに漬けこんだ豚肉を、キャベツやもやしなどの野菜と一緒に焼いた料理のことで、戦後間もなく北部対馬で在日韓国人により広められたのがルーツと言われている。
(Wikipediaより)
その店は1,2品で後にして、次にどこに入ろうかとまた少し歩いたんですが、
結局この日もかもめに行って飲んできました。
ここ、本当に居心地最高です。
翌朝、ニコレン対馬空港店に車を返し、店の人に送ってもらって厳原港に到着。
それでは次の島、壱岐に向かいます!
【国境の島2】歴史に焼酎に温泉!壱岐の見どころ全部乗せの旅!
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