【北海道一周ヒッチ12】運河の街・小樽→羽幌、トラックの旅
2018/04/15
夜中に降っていた大粒の雨は朝には小雨になっていた。
小樽駅のロッカーに荷物を預け、付近をぐるりと散策する。
小樽散策
まずは有名な小樽運河。さすがに良い雰囲気を醸し出している。
近くにびっくりドンキーを発見したので営業時間を見たが0時閉店。ここもやっぱり閉店が早い。
港の方まで行くと海上保安庁の船艇が何隻か泊まっているのが見えた。
街中に残る廃線になった鉄道跡。「手宮線跡地」と書いてある。
実はここ小樽は明治初期の1882年に北海道で最初に鉄道が走った街。手宮駅を始点とする手宮線は札幌の岩見沢を通って三笠市の幌内駅までを繋げていた。
旧手宮駅跡には北海道鉄道開通起点標も建ってっている。
1時間ほど歩いて回り、早めに出発準備。雨はいつの間にか止んでいた。
トラックのおじさんと北へ向かう
今日の目標は一気に北の果て、稚内だ。
街中ではなかなか拾ってもらえないので、大きなザックを背に汗をかきつつ郊外までひたすら歩く。
しばらく苦戦したものの1人目の人以降は比較的スムーズに進み、銭函で乗せてくれた人に貰った地図はその後の北海道旅行を通して非常に役立ちました。
石狩市の厚田では仕事で羽幌まで行くというトラックのおじさんが声をかけてくれた。
羽幌といえば「稚内を先端とした北海道の上部に伸びる角」のほぼ中間地。ここから1回の移動距離としてはかなり長い。ありがたく同行させてもらう。
道中いろいろお互いの話をしたところ、このおじさんが60代も半ばにしてなんと小1の子持ち。
ところが「やるじゃないですか~、可愛い盛りですよね」などと言う俺に対し、なぜかテンション低めのおじさん。
実は10代の時に嫁いできたフィリピン人の奥さんとはすでに離婚。彼女は現在他の男と暮らしており、一緒にいる子供から電話があるたびにおじさんは様々な費用を渡しているらしい……。
少なくとも年金が貰えるようになるまでは、体力的に厳しいが今の仕事を続けないとやっていけないという。
…いや、これはキツイすわ。暗くもなります。
目のあまり良くないおじさんの代わりに地図を見ながらひたすら北へ。いくつものトンネルを抜けて共に走り、いつしか俺は助手のようになっていた。
数時間かけてやっと羽幌に到着。そしておじさんの意向で俺も現場に付いていくことに。
回収した車をクレーンでトラックに載せるのに手こずるおじさん。手伝いたいけどクレーンの操作なんて俺も分からないし、応援するしかないのがもどかしい。
それでも30分後、何とか作業終了を見届けてやっと一安心。
おじさんにはここまで乗せてくれたお礼を言ってそこで別れたが、不器用そうなその後ろ姿からなかなか目が離すことができなかった。
羽幌の道の駅
厚田からここまでヒッチの待ち時間無しで来たにもかかわらず、この時点ですでに16時半。意外に時間がかかってしまった。
次のヒッチを試みるも早々に断念して近くにある道の駅「ほっと・はぼろ」を覗きに行った。
これまで傍を通過したことしかないので、どういう場所なのかよく分からなかった道の駅。
聞けばドライバーやライダーのための休憩所だという。
初めて訪れる道の駅は大きめの駐車場の付いた公園のようでなかなかキレイ。
ただキレイなんだけど…寝られる場所が少なく、微妙だ。下に敷くマットを持っていないので地面で寝るのは避けたい。
さらに雨の予報があったので屋根のあるところを探すと唯一トイレ前のベンチがあった。
トイレ前というとちょっとイヤな感じだが、逆にトイレも歯磨きも移動しないでできると考えれば便利なもんだ。
寝床が決まって安心したので次は隣にある温泉宿泊施設でお湯につかり、広い座敷でゆっくり休憩。ここはロッカーに入らない大きな荷物も預かってくれ、すごくスタッフが親切だ。
風呂上がり、1人いつまでもずっと座敷に残る人がいたので声をかけてみたらやはり旅人!
話が盛り上がり、休憩室の閉鎖時間までお互いの旅のことを語り合った。
< はぼろ温泉 サンセットプラザ >
- 泉質:ナトリウム-塩化物強塩泉
- 料金:大人500円、小学生以下280円、4歳未満は無料
- 営業時間:10:00~22:30
- 定休日:無し
- 住所:羽幌町北3条1-29
- 電話:0164-62-3800
露天ふろ、ジャグジー、打たせ湯、寝湯など有り。休憩スペースやレストランも併設。
ゆっくりさせてもらった施設のスタッフさんらにお礼をいい、寝床に決めていたトイレ前に戻る。
チャリダーの彼の持っていたコンロで湯を沸かし、2人でカップ麺をすすった。
丸一日以上ほとんど何も食べていなかったので腹に染み渡る。小さな幸せ。
【今日の移動距離】
小樽→羽幌 約205km
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