【北海道一周ヒッチ9】松前城と日本最北の城下町
2018/04/15
雨…朝から細かい雨が降り続く。移動手段がヒッチなだけにこれは辛い。
駅前のコンビニや駅2階の図書スペースで時間を潰しながら昼頃まで様子を窺うが止みそうな気配がない。どこか見て歩くにしても写真を撮るにしても雨は大敵だ。
居心地が良く営業時間も長かった昨日の市営温泉に行こうかとも思ったがここはガマン。節約しよう。
代わりに「すぐ近くにあるよ」と教えてもらった小さなネットカフェに向かう。
いわゆる大手漫喫チェーンなんかと違って、海外にも多いシンプルなネットだけのスタイル。漫画もシャワーもフラットシートも無いが日記の更新だけなら十分だ。
夜、東北の大雨の影響で運航休止の便が多数でていた。
昨日よりも若干にぎやかな駅構内で寝袋に入る。明日こそ出発しないと。
北海道上陸3日目
雨は止み、出発の時。
早くも住み慣れてきた(?)感のある函館駅を後に郊外へ歩き出す。目指すは国道228号線。
函館から出来るだけ海沿いの国道を走り、時計回りに北海道を回るつもりだ。
ちなみに街の中心部はいくつかの理由であまりヒッチには向かない。一番の理由はちょっとそこまでといった地元の人が多く、車の行く距離や方向がバラバラなこと。それと車が多すぎること。
人は前につられる傾向があるので、何台も車がきても先頭の車がスルーすると後続車もほぼ100%スルーだ。意味がない。
そもそも先頭の車も後続が来ているところでは急に止まれない。
その点郊外、街の出口辺りならある程度の流れは決まっているし、適度な間隔で来る車は各自の判断で止まるかどうかを考えてくれる。
20~30分ほど歩き、悪くなさそうなポイントに到達したので、スケッチブックを出していよいよヒッチハイクスタート。
これまでは高速だった分楽をさせてもらったけれど、ある意味ここからが本番だ。初日の大阪で10時間立っていても誰にも拾ってもらえなかったのを思い出す。
人同士の関わりの薄いこの日本で、本当にヒッチで旅なんかできるんだろうか?
今日もまったく進めなかったらどうしよう?
不安がよぎる…だけどやるしかない。
人のあまり来ないコンビニの前で1人スケッチブックを掲げる。同時に店から出てくる車にも注意しチャンスを窺う。
1人2人と断られ続け、やはり…と思った頃、それは来た!
「いいよ」
長かった気がするが実際は始めてからほんの30分ほど。「北海道はいける!」そう感じた。
乗せてくれたのは50代ぐらいのご夫婦。旦那さんは昔一度だけヒッチをしたことがあるとか。
距離は短かったが「できるんだ」という勇気を与えてくれたことはとてつもなく大きい。人の優しさに改めて感謝!!
次の人はスケッチブックだけで止まってくれた。リズムが出てきたようだ。
さらに次の人もすぐに見つかった。
松前に行きたいと伝えると、わざわざ途中で観光するための時間を作ってくれて、その後で江差まで乗せていってくれるという。
おかげで次の移動の心配をせず、日本最北かつ北海道唯一の城・松前城を見ることが出来た。
この松前城は幕末の1854年に天守閣が完成した江戸時代最後の日本式城郭でもあり、戊辰戦争の際にはあの新撰組の土方歳三率いる700名によって攻め落とされている。
その際も第二次大戦でも焼けずに残って国宝に指定されていたけれど、1949年に町役場からの出火が元で焼失。現在の城は1961年に再建されたもの。
< 松前城 >
- 入館料:大人360円、小中学生240円、幼児無料
- 公開時期:4/10~12/10
- 開館時間:9:00~17:00
- 電話:0139-42-2216
内部も見ようかちょっと迷ったが、旅してる間はお金が一方通行に出ていくだけなので、ほんの数百円だったけど節約することにした。
海が目の前に広がる松前の町。
メインストリートも城下町の雰囲気で統一されている。昔風の建物も、よく見ると銀行や郵便局、普通の店だったりして面白い。
再び車に乗せてもらって続いては江差(えさし)へ。
海岸線に沿って続く国道を北へひた走る。
【北海道一周ヒッチ10】江差のちょっと長い夜。ベンチで寝てたら女子に囲まれた。
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