【レビュー】登山も旅も兼用!僕がイスカのエアをおすすめする明確な理由

      2017/10/10

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こんにちは、Kouです。

今日は僕が南米パタゴニアでのトレッキングのために熟考を重ねて購入したイスカ(ISUKA)社のシュラフについて。

数ある中から選んだ理由と、実際に使った感想をレビューします。

 

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シュラフ(寝袋)の選び方

シュラフを買う第一の目的は凍えずに寝ることです。そのためには利用するシーズン(つまり気温)に対して適切な保温能力を持ったものが候補になります。

分かりやすく言えば、冬山に行くのに夏用のシュラフでは"能力的に足りないよ"ってことですね。

シュラフメーカーのサイトなどに行けば、シュラフごとの「最低使用温度」が書かれていたりしますが、あの数値は死なないギリギリの数値だと思って下さい。

ある程度快適に寝ようと思ったら、10℃前後は余裕をみてやる必要があります。

今回僕が行ってきた年末の南米パタゴニアは最低気温が0℃くらいの場所なので、余裕を持って最低使用温度-10~15℃ぐらいのものが候補になります。

これは「国内なら厳冬期の中級山岳(2,000m級)やゴールデンウィークの北アルプス(3,000m級)、春秋の北海道でも使えますよ」というクラスです。

 

僕がイスカを選んだ理由

シュラフのメーカーとしては国内の有名どころでモンベル、ナンガ、イスカの3社があります。

細かい違いはいくつかあるんですが、同価格帯における性能はそこまで大きくは違いません。

僕がイスカを選んだ理由としてはズバリ、シュラフ専門のメーカーだからです。

「とんこつラーメンを食べたい時」にはとんこつも醤油も味噌もやっているラーメン屋さんではなく、とんこつラーメン専門店に行くのと同じ理由です。

 

3つの候補

予算の関係上、5万円以上の高価格帯と2,000g以上の重たいものを除いて最低使用温度-10~15℃で絞っていくと、アルファライト 1000EX(Alpha Light 1000EX)、ダウンプラス ニルギリ EX(Down Plus Nilgiri EX)、エア 700SL(Air 700SL)この3つが候補に残りました。

これらの重要数値を簡単な表にしてみます。

 

最低使用温度 重量 収納サイズ 税抜価格
アルファライト
1000EX
-12 1700g 直系25.5x40cm 17,500円
ダウンプラス
ニルギリEX
-15 1270g 直系20x34cm 30,000円
エア700SL -15 1130g 直系20x34cm 35,000円

 

まずざっくり見ていくと最低使用温度についてはどれも-10℃以上なので問題がなく、アルファライトの安さが際立ちます。

これは他の2つがダウン素材なのに対してアルファライトが化学繊維素材だからで、化繊は保温力で劣る代わりに濡れた時でも乾きやすいというメリットがあるため、一概に悪いわけではありません。

ただ保温力の差よりも困るのが、収納サイズの大きさです。

バイクツーリングやオートキャンプなど収納スペースに余裕がある場合には特別問題になりませんが、登山やバックパックを背負っての旅だとこの収納サイズが大きなデメリットになります。

数字上は大した差に見えないかもしれませんが、実際に両方を比べると明らかに一回り以上サイズが違います。

僕はシュラフをグレゴリーのバルトロ75という大容量ザック内に入れて(マットを外付けするため)持っていくつもりだったんですが、その75Lの大容量ザックですらこのアルファライトを入れると他のものが入りきらなくなってしまうので、これを断念しました。

 

残るニルギリとエア700の差は、エア700の方がやや軽い代わりに価格もやや高いだけに見えますが、実は撥水性能が違います。

ニルギリも撥水性があり、結露や外部接触による濡れをある程度防ぐんですが、エア700はもう一段上の「超撥水仕様」になっています。

さらにエア700は「コーデュラ」という高い耐引き裂き強度や耐摩耗性を持つ特殊なナイロン素材で作られており、耐久性にも期待ができます。

登山で使うにしろ長旅で使うにしろ、撥水性と耐久性はどちらも非常に重要な部分。5,000円の差なら、ここは長く安心して使える方を選びたいところ。

 

…というわけで僕は、パタゴニアでのトレッキング及びその後の1,000kmウォークに備え、「イスカのエア 700SL」を購入しました。

以下ではもう少し細かくこの商品の特徴を見ていきましょう。

 

air700SLの特徴

対応温度とか

エア700SLはISUKAのエアシリーズの1つで最低使用温度は-15℃、羽毛量はその名の通り700g、そしてカタログスペックを見ると720フィルパワーとなっている。

フィルパワーとは1オンスの羽毛が何立方インチの体積に膨らんでいるのかを表す数値で、数が大きいほどより多くの空気を蓄えられるため品質が高い。例えば720フィルパワーだと1オンスの羽毛が720立方インチの体積に広がっていることになります。

一般的には「500フィルパワー以下だと低品質ダウン」、「700フィルパワー以上だと高品質ダウン」と呼ばれています。

 

サイズ

全長は80cm×213cmとの表記だけれど、それよりも大事なのは収納時のサイズ。

これ以上大きくなると無理だが、直径20cm×34cmのエア700SLならコンプレッションバッグで圧縮することでバルトロ75の下室になんとか押し込むことが可能。

前述したように、最低使用温度-12℃と耐寒性能的には近く値段は約半額のアルファライト1000EX(化繊)なども検討したんですが、直径25.5cm×40cmのサイズではザック内の場所を取り過ぎると判断してエア700SLにしました。

 

実際に使ってみて

耐寒性能

サイズ的には身長175cmの僕が入って過不足なく感じるぐらいで、180cmちょっとぐらいまでの人ならおそらく問題無し。

最低使用温度は-15℃ですが、これは死なずにいられるギリギリの温度だと解釈しているので、実際震えずに眠るには10℃程度の余裕があった方が安心。

僕はパタゴニアを歩いた際に外気温0℃の環境でテント無しで寝たんですが、フリースやゴアのレインウェアを着てこのエア700SLに入れば、寒さで目が覚めることもなく快眠できました。

体感的にはまだ余裕があったので、+αで薄手のダウンでも着れば-5℃くらいでも大丈夫そうです。

 

耐水性

テントの内側に雨が侵入してきたり、地ベタで素野宿した際には表面に霜が降りたりもしましたが、いずれも朝までに内側まで水分が浸みていたことは無く、さすがは超撥水構造という感じです。

都合により僕は今回無しでいきましたが、心配な人はシュラフカバーもすればより安心です。

 

まとめ

イスカ エア 700SL

  • 最低使用温度:-15℃(最低限死なない温度なので10℃余裕をみて下さい)
  • 重量:1,130g
  • ダウン:700g、720フィルパワー
  • 超撥水構造
  • 耐摩耗性、耐引き裂き力の高い特殊ナイロン素材

1kgちょいの軽量タイプで2,000m級の山なら冬でも対応できる保温力。さらに結露にも強い超撥水構造+特殊素材による長期耐久性。

登山にもバックパッカーの旅にも、必要とされる要素を高い基準でクリアしているシュラフです。実際に使ってみた満足度も高く、長い付き合いになりそうです。

 

 

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