【フルスクラッチビルド】部品も自作!パーツ1万点超の究極真鍮模型!
2019/06/15
先月まで開催されていた「The Legacy of EXPO'70 建築の記憶-大阪万博の建築」に行ってきたので、その内容について3回に渡ってお届けしています。
今見ているこのページはPart3、前の2回はこちらから。
Part1 【大阪万博】写真で見るエキスポタワー建設と解体の風景
Part2 【必見の超模型】製作に14年かけた手作りのエキスポタワーが凄すぎる
それでは超精密な手作りエキスポタワーの製作過程を記録した画像のスライドショーの続きからどうぞ。
もちろん完成品の画像もあります。
唯一無二の真鍮製エキスポタワー
気の遠くなるような果てしない精密作業。
こうやって自分で部品を手作りしていく模型製作のことをスクラッチビルドと言うようです。
既存の部品と組み合わせるやり方もあるようですが、このエキスポタワーのように全部品を手作りする場合はフルスクラッチビルドと呼ばれます。
エキスポタワーの模型というのは市販されていないので、説明書も設計図も無いゼロの状態からすべてを自分で計算し、真鍮パイプなどを材料に1つずつ手作業で部品を作って組み上げたそうです。
ただのポールだったものが、少しずつタワーになっていきます。
これは螺旋階段ですね。
これを仕事ではなく趣味で作ってしまったということなんですが、プロの職人さんでもここまでは出来ないんじゃないかと思わせるレベル。
たった一人で計13,000点に上るこれらのパーツすべてを作り、25,000ヶ所はんだ付けしたなんて……想像の域を遥かに超えています。
一万点を超える部品を0.1mmの誤差も無いように正確に造り上げる。
途方もない作業ですが、計14年の製作期間の大部分は、この寸法の決定と組み立て方法を考えるために費やされたそうです。
エキスポタワー完全体
お待たせしました。
それではいよいよ完成したエキスポタワーのお披露目です。
製作が始まったのは撤去工事が開始された2002年から。
それから2016年まで、14年間の年月の結晶です。
ブースに入るとその真ん中、ガラスケースに囲われたエキスポタワーが静かにそびえ立っていた。
ライトの光を浴びて神々しいまでに輝く真鍮製のエキスポタワー。
世界にたった1つしかないオリジナルモデルです。
タワーの裏面。
高さは本体だけで90.7cmあり、台の上にそびえ立つ姿はかなりの迫力があります。
階段の一段、手摺の一本に至るまで精密に再現されています。
これが完成するまでにかけてきた時間、労力、情熱を考えて改めて見上げると、感動すら覚えます。
今回の特別展だけじゃもったいない!
しかるべき場所を設けて永久展示されるべき作品なんじゃないかなと感じました。
[ 関連記事 ]
【エキスポランド最後の日1】2007年12月9日、最終営業日の風景。
最後に
実は僕、現地に来てみるまでこの模型が展示されていることを知りませんでした。
以前から好きだったサイトの「写真」が展示されると知って来てみたんですが、写真だけに留まらずこんなもの凄いフルスクラッチビルドのタワー模型にまで出会えてまさに感無量です。
これは是非もっと多くの人の目に触れるべきものだと思うので、いつかどこかでまた展示されることを願っています。
この超模型の製作過程についてもっと知りたい方は、製作者さんのサイト「エキスポタワーのつくりかた」にて詳細な説明があるのでぜひ覗いてみて下さい。
それではまた!
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